2014年1月31日金曜日

Tjugondedag jul

Julgransplundring




楽しいクリスマスが終り、長い休暇が終わっても、
スウェーデンではクリスマスのデコレーションは飾られたままです。

日本の習慣ではクリスマスを過ぎれば、お正月の飾りを出す前に
飾りはしまってしまうのが普通ですね。

では、スウェーデンではクリスマス飾りはいつ片付けるのでしょうか?

今回はそのクリスマスの終わりを祝うる'Tjugondedag jul’ (シューゴンデダーグ)についてお伝えします。



 
 
 
 
’Tjugondedag jul’ (シューゴンデダーグ ユール)とは、北欧諸国の主にスウェーデン・フィンランド・で
行われる伝統行事で、クリスマスから20日後にあたる、1月13日に行われます。
 
子供を中心にして、もみの木のまわりを囲み、伝統的な歌やダンスした後で、
クリスマス飾りを片付るならわしで、Julgransplundring(ユールグランスプルンドリング)と呼ばれています。

スウェーデンでは、本物の"もみの木"を使う事が多いのですが、この時期にツリーは処分され、また来年新しく新調します。
  
 

  今回訪れたのは、ストックホルム郊外にあるTäby(テービー)という町。

この場所は市の共同施設で、近くに住む人達がボランティアで運営しています。入場料は20クローナで 日本円で約300円くらい。

中央に置かれたクリスマスツリーを囲み子供や大人が一緒になって、手をつなぎ歌いながら、昔ながらの伝統的なダンスを踊ります。





高齢の方から小さな子供まで、幅広い年齢の様々な家族がふれあい、
とっても和やかな雰囲気です。
  


演奏は地域のお年寄りから成る、音楽隊。あたたかい地域の人々の交流が感じられます。
 
 
 
ダンスの後はみんなで協力してクリスマスデコレーションを片付けます。
子供はチョコレートやお菓子の飾りなどをプレゼントとして貰えるようです。

最後はみんなで持ち寄った自家製のケーキやクッキーで、Fika(コーヒータイム)です。
 
クリスマスの終わりを祝う意味合いのある季節行事の’Tjugondedag jul’ですが、
これから春に向けて、だんだんと日が長くなり明るい季節になります。
 
現在、スウェーデンは全国的に雪が降り、一面が白い雪の世界です。
 
ぜひ一度、冬のスウェーデンを訪ねてみてはいかがでしょうか?
 
 
 
 
 






 
 

Pelikan

昔ながらのレストラン

 
 
 
 
 
 
昔からある、気取らないストックホルムのレストランといえば"Pelikan"です。
 
 
ストックホルムの南に位置する地域"Söder"(スーデル)というエリアにある"Pelikan"は、
1969年創業のレストランです。
 
地下鉄で中央駅から約5分で到着する場所にあるので、市の中心部にあるのですが、
以前はストックホルム市内でも、ブルーカラー(労働者層)の人たちが集まる地域でした。
 
現在は、おしゃれなお店やレストランが出来るようになり、若者を中心に注目される町へと変わってきています。


 
 
今回は、1970年代当時ストックホルムに在住していたという方と一緒に
レストランへ。。。
 
お店のインテリアはクラシックなスタイルで、部屋の一面は全面が窓になっていて開放的な印象を与えています。
 
真ん中にある太い柱と、かなりの高さのある天井が、歴史ある建物であることを感じさせ、
ホール全体がお客さんの話し声を反響させているような、独特な雰囲気がします。
 

 
 
このメインホールの他にいくつかの部屋があるそうなので、次回は違う雰囲気も試してみたい。。
給仕の方の服装もクラシックなスタイルで統一感があります。
 
 
 
 
注文したのは、スウェーデンの伝統料理のミートボール(köttbullar)
 
巨大なサイズのミートボールを目の前にして、
これが労働階級の人々を満たす大きさだったのだろうと、
当時に思いを寄せながらいただきました。
付け合わせには、ピクルスとマッシュポテトがついて、十分なボリューム。
 
さすがに、この量は食べきれないのでは。。。と思っていましたが、
フレッシュなリンゴンベリーの酸味が、お肉にとても合い美味しくて完食。

 
 
 
 
デザートのクレームブリュレ
 

 
 
バニラアイスとメレンゲ、チョコレートソースのパフェ。

デザートのサイズも大き目ですが、甘いものがお好きな方には嬉しいですね。
 
 
 
町並みは変わっても、お店のコンセプトや料理は当時のままの雰囲気を伝えている
"Pelikan"。
 
モダンでシンプルなデザインがスウェーデンのイメージとして定着していますが、
こんな落ち着いた伝統的な雰囲気を残すレストランも一度訪れてみてはいかがでしょうか? 
 
Address: Blekingegatan 40
Subway: Skanstull駅
 Tell : +46-8-5560 9090
 

 
 
 
 

2014年1月26日日曜日

Lussekatt

Luciaのお菓子



スウェーデンの大切な冬の行事の一つに、12月13日に行われる「ルシア祭」があります。
このルシア祭のお祝いでは"Lussekatt" (ルシアの猫)、またはLussebullar"(ルシアのパン)という名前の
サフランがたくさん入ったパンを食べる習慣があります。

この時期になると、カフェやベーカリーでは黄色いサフラン色をしたLussekattを街中で見かけることができますが、
スウェーデンの家庭でもよく手作りされています。





ルシア祭は光の象徴、キリスト教の殉教者である聖ルシアを祝うお祭りで、
12月13日は旧暦で一年で最も日の短い、冬至の日にあたります。

北欧諸国では、キリスト教伝来前よりの伝統である、暗く寒い冬から春に向けて徐々に光を増していく季節を祝う「光の祝祭」と、
ルシアの信仰とが結びついて現在のような「聖ルシア祭」として祝われるようになりました。

聖ルシアに扮した白い衣装を纏った女性がロウソクの冠を被り、手には一本のろうそくを持ち、
歌を歌いながら行進する姿はとても神秘的です。



www.svt.se





今回は家庭で作られる”Lussekatt"(20個分)の作り方をご紹介いたします。

材料:

牛乳 5DL ・ 強力粉 800g (約13と2/1DL) ・レーズン1DL
バター 175g ・ 塩 小さじ1/2 
 ・砂糖 2DL ・ 生イースト 50g 
・ サフラン 0.5g (水またはラム酒大さじ2でふやかしておく)




生イーストはこちらの大抵のスーパーマーケットの乳製品売り場で売られています。
 
スウェーデンで良く売られているイースト(Jäst)には2種類あって、
甘味のある菓子パン用とバゲットや食パンなどに、それぞれイーストを使い分けています。






まず、牛乳5DLを鍋に入れ室温と同じ位の温度まで温めます、(上の写真)
小麦粉800gを計っておきます(真ん中の写真)。
バターは小さくちぎっておき、室温でやわらかくしておく。(下の写真)





次に、パこね機に生イーストを手でほぐし入れ、(上)
温めた牛乳を少しづつ加え、イーストがダマにならないように溶かす。(中)
次に、室温で柔らかくしたバターを加える。(下)






水またはラム酒でふやかしておいたサフラン(30分程)を加えます。(上)
次にお砂糖(Strösocker)2DLを加え混ぜます。(中・下)






次に塩小さじ1/2(上)と、小麦粉(中)を加えパン捏ね器で力強く捏ねます(下)。




 


写真のようなしっとりとした生地になるまで機械で15分間捏ねます。手作業の場合は20分間。(上)
濡らしたキッチンタオルをかぶせて約60分間寝かせます。(中)
じっくり寝かせた後の生地はこんな風に膨らんでいます(下)







打ち粉をした台の上に生地を置いて、手でまとまるまで軽く捏ね、形を整えます。




生地を40等分に分け、それぞれを一本の細い棒状になるように手で伸ばします。
2本を合わせて、両端を外側に渦を巻くような形に形成します。
オーブンシートを敷いたプレートの上にのせ、この状態でさらに30分間寝かせます。




レーズンを生地の上に乗せ指で軽く押して、飾りつけをします。(上)
溶き卵(材料外)を刷毛で塗ります。(下)




225度のオーブンで8-10分程焼きます。
ほんのり焼き色が付いた頃が丁度いいです。




ふっくらとおいしく焼きあがりました。
焼きあがったパンは、網に載せて冷ましてください
サフランのいい香りが部屋中に広がって、食欲をそそります。






他にもアルファベットの「S」のような形も伝統的なLussekatt形です。
お好きな形を形成して楽しむのもいいですね。。
 
みなさんもスウェーデンの伝統的なLussekattをぜひご家庭で試してみてはいかがでしょうか?